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キャップ枠削減の背景

 少し前ですが、スキンズとダラスがサラリーキャップ枠削減のペナルティーに異議を申し立て、第三者による調停を申請しました。

 これに対し、ペナルティーを決定したNFL Management Council Executive Committeeの委員長であるNYG共同オーナーのジョン・マーラは、「ペナルティーは適切な措置だ」「ドラフト指名権が剥奪されなかっただけありがたく思え」などと主張しています。やな感じですね~、この人。

 さて、この問題に関して、昨日のワシントン・エギザミナー紙にとても興味深いコラムが出ていました。コラムによると、マーラら古いNFLオーナーたちは、新参者のジェリー・ジョーンズやダニエル・スナイダーの派手なチーム経営を苦々しく思っていたとのこと。ダニエル君はともかく、オーナー歴24年のジェリー・ジョーンズでさえ、長年一族がチームを保有してきたオーナーたちから見れば、新参者というのは意外でした。

 ダニエル君は2002年にスティーブ・スパリアーをHCに招聘しましたが、スパリアーに払ったサラリー年5ミリオンというのは当時の水準の2~3倍だったとか。これによって、リーグ全体のHCサラリーが急激に上昇。ダニエル君はチームスタッフのサラリーも引き上げたらしく、他のオーナーたちはチームのビジネスコストを急上昇させたダニエル君に強い不満を抱いていたそうです。

 ジェリー・ジョーンズも、とてつもなく豪華なスタジアムを建設したことで、スタジアム建設のスタンダードを引き上げてしまったとか。

 本当かどうか分かりませんが、コラムによると、マーラら古いオーナーたちは、ダニエル君とジェリー・ジョーンズにずっと報復したいと思っていたらしく、それが今回のペナルティーにつながった、ということらしいです。調停を申請しても、今季は削減されたキャップ枠でいくしかないようで、マーラたちは大変ご満悦、てな状況のようです。

 コラムは、NFC East games will be a little more special this fall.という意味深な一文で締めくくっており、ダラスもスキンズもNYG戦は因縁の対決になると予想しています。

 調停というと、足して2で割るような結果になるんですかねー。ペナルティーが半減される、くらいがせいぜいでしょうか。徹底抗戦してほしいですけど、他のオーナーたちはみな、ペナルティーを支持しており、スキンズにとっていい結果はあまり期待できなさそうな雰囲気を感じます。