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NFL成功の秘訣は大学の学位?

 ウォール・ストリート・ジャーナル紙はルパート・マードックに買収されてから、経済紙というより一般紙になりました(もちろん、普通の一般紙より経済・金融情報ははるかに多いけど)。当初はマードックの下で下品な大衆紙になるのではないかという懸念もありましたが、高級紙としての品位や高い知的センスを保ちながら一般紙へと生まれ変わっており、ワタシ的には非常に好きな新聞になりました。何よりレイアウトが断トツに美しい。

 今のウォール・ストリート・ジャーナルには毎日1ページだけスポーツ欄があるのですが、なかなか味わい深いです。毎日読んでいるわけではないんですけど。1ページしかないので、ニュース記事はあまり載せず、専らひねりを入れた解説記事やコラムに力を入れているのが特徴です。

 で、今日のスポーツ欄にとっても興味深い記事が出ていました。PHIのドラフト戦略についてで、チップ・ケリーとGMローズマンは大学の学位を取る選手を優先的に指名する、という内容でした。

 今回のドラフトでは、3年在籍のアーリーエントリーが過去最高の98人に達しました。去年に比べて34%増、2010年比では85%増だそうです。大豊作のドラフトと言われる所以でもありました。

 そうした中、PHIが今年指名した7人のうち6人が卒業予定の選手。その理由は、チップ・ケリーとローズマンが、大学の学位を持った選手のほうが活躍する確率が高い、と信じているからだそうです。

 記事によると、大学に5年在籍(レッドシャツ+4年プレー)した選手が最も多い3チームのうち、2チームがSB進出を果たしました(つまり、SEAとDEN)。対照的に最も少なかったJAXは4勝12敗でした。

 また、大学在籍期間が3年の選手が少ないチームほど、プレーオフに進出しているそうです。その例として、IND、NEとともに、ウチも入っていたのにはちょっとびっくり。でも、ウチも一応、去年プレーオフに出ているんで、決して的外れじゃないw

 チップ・ケリーがなぜ学位を重視するのかというと、戦術を理解する知性の証明であることに加え、一つの目標を成し遂げたことは次のステップに進む上で重要な要素と見ているからだそうです。なので、ドラフト前にPHIを訪問した選手たちは、チップ・ケリーから「なぜその学部を選んだのか」「苦手だったクラスは」など、学問関係の質問をたくさん浴びせられたそうです。

 PHIが2巡で学業にキビシイことで有名なバンダービルト大のジョーダン・マシューズをリーチと言われながら指名したのもうなずけますね。

 こういうのを読むと、チップ・ケリーがデショーンを放出した理由がなんとなく見えてくるような。ギャングとの付き合いが指摘されるなど知性に欠けるデショーンとは、根本的にそりが合わないんだろうなー。

 さて、ウチの今年のドラフティーたちはどうなのか。

2巡OLBトレント・マーフィー 5年シニア
3巡OT モーガン・モーゼス 4年シニア
3巡OG スペンサー・ロング 5年シニア
4巡CB バシャード・ブリーランド 4年ジュニア
5巡WR ライアン・グラント 5年シニア
6巡RB レイク・シーストランク 4年ジュニア
7巡TE テッド・ボルサー 5年シニア
7巡K  ザック・ホッカー  4年シニア

 3年在籍のアーリーエントリー選手の指名はナシ。一方、5年在籍した選手を4人も指名しています。ウチのフロントが学位をどう見ているかは分からないけど、成熟した選手を好む傾向があるのは分かりますね。しかも、マーフィー、ロング、ボルサーはキャプテンを務めています。こうして見ると、意外と悪くないチョイスと見えてきますねー。